新幹線にスーツケースを持ち込む時は注意! 大きな荷物の持ち込みルール
日本各地の主要都市に発着駅がある新幹線は、旅行や出張といった長距離を移動する際に便利な乗り物です。実は、新幹線も飛行機と同様に、持ち込める荷物のサイズや重さなどに条件があります。
たくさんの荷物を持ち運べて便利なスーツケースも、ものによっては持ち込めなかったり、追加料金が発生したりすることがあるため注意が必要です。
ここでは、新幹線に乗る前に知っておくと役立つ、大きな荷物を持ち込む時のルールをご紹介します。
新幹線に持ち込める荷物のルール
新幹線に持ち込める荷物は、サイズや重量の上限が定められています。スーツケースであれば、高さ・横幅・奥行きの3辺の合計が250cm(長さは2mまで)以内かつ、重さ30kg以内の荷物を1人2つまで持ち込むことが可能です。
それよりも大きなサイズの荷物は、新幹線内に持ち込むことはできません。
スーツケースで3辺合計が250cmを超えることはまずありませんが、重さは30kgを超えてしまう可能性があります。大きなスーツケースを持ち込む時は、重さに注意が必要です。
また、東京から九州までの区間を結ぶ東海道・山陽・九州・西九州新幹線においては、3辺合計が160cm超250cm以内のスーツケースは「特大荷物」として扱われます。車内に持ち込むには専用座席の予約が必要なので、忘れずに予約しておきましょう。
専用の袋またはケースに入れてあるスポーツ用品や楽器、娯楽用品、車いす、ベビーカーなどに関しては、大きさが160cmを超える場合も専用座席を予約する必要はありません。
新幹線内でスーツケースを置ける場所は?
新幹線に乗る時に悩んでしまうのが、スーツケースをどこに置けば良いのかです。路線や車種によって違いはあるものの、車内でスーツケースを置くことができる場所としては、座席の足元・荷物棚・特大荷物スペース・特大荷物コーナー・荷物置き場の5カ所が挙げられます。
それぞれの概要は、以下のとおりです。
座席の足元
体格や座席の配置、車種などによるものの、ある程度のサイズのスーツケースであれば、座席の足元に置くことができます。3辺合計が120cm程度の、飛行機内に手荷物として持ち込めるサイズのスーツケースであれば、おおむね足元に置くことができるでしょう。
グリーン車はフットレストがあるため、足元にスーツケースを置くのが難しい可能性があります。
また、通路側や3列シートの真ん中の座席は、足元に大きな荷物を置くと窓側の席に座っている乗客が出入りしにくくなることも考えられます。人によっては足を伸ばしにくくなり、くつろげなくなるかもしれません。
他の人の迷惑になる可能性がある、足を伸ばして過ごしたいといった時は、別の場所に荷物を置くことを検討しましょう。
荷物棚
足元に荷物を置くのが難しい時や、足を伸ばして新幹線に乗りたい方は、座席の上にある荷物棚を活用するのがおすすめです。荷物棚にスーツケースを置いておけば、足元のスペースを広々と使うことができます。
車種によるものの、新幹線の荷物棚の広さは奥行き40cm程度、高さ30cm程度です。3辺合計が160cm程度までの荷物なら、荷物棚に問題なく収納できると考えられます。
荷物が大きかったり、重かったりすると、荷物棚からの上げ下げが難しくなる点に注意が必要です。けがや事故につながる恐れがあるため、スーツケースを持ち上げるのが難しい時は無理をせず、周囲の人や車掌、乗務員などに荷物の収納を頼むようにしましょう。
自分で上げ下ろしする自信がない時は足元に置いておくか、他の荷物置き場を使用するのが確実です。
特大荷物スペース
東海道・山陽・九州・西九州新幹線に、3辺合計が160cm超250cm以内のスーツケースを持ち込みたい時は、特大荷物スペースつきの座席を予約する必要があります。
車両最後尾の座席とスペースをセットで事前予約しておくと、座席の後ろのスペースに無料で荷物を置くことが可能です。
特大荷物スペースがあるのは、普通車またはグリーン車の一部指定席に限られます。自由席にはないため、大きな荷物を持ち込む時は必ず指定席を予約しましょう。
座席が埋まってしまい、希望する新幹線に乗れなくなる恐れもあるので、早めに座席の予約を済ませておくことをおすすめします。
特大荷物スペースの予約は、通常の新幹線の乗車券と同様にネットや駅窓口、券売機などから行うことが可能です。
また、スペースを使用できるのは予約した乗客に限られます。スペースが空いているからといって、誰でも使って良いわけではありません。
特大荷物コーナー
一部の東海道・山陽新幹線では、特大荷物コーナーつき座席も予約可能です。
特大荷物コーナーつきの座席では、対象座席の最寄りのデッキにある荷物置き場を使うことができます。
デッキは座席から見えにくい場所にありますが、収納場所は交通系ICカードなどを使って施錠できるので、セキュリティ面の心配はありません。
収納できるスーツケースのサイズは、コーナーの上段か下段かによって若干異なるので、事前に確認しておきましょう。
- 上段に置けるサイズ:3辺の長さが80cm以内×60cm以内×50cm以内
- 下段に置けるサイズ:3辺の長さが80cm以内×60cm以内×40cm以内
特大荷物コーナーつき座席も、通常の新幹線の乗車券と同じ方法で予約できます。コーナーに収納できないサイズの場合は、特大荷物スペースつき座席を予約しましょう。
特大荷物スペース・特大荷物コーナーともに、荷物を置く場所と座席はセットになっていて、スペースだけの予約はできない点に注意してください。
また、スペースやコーナーを事前予約せずに160cmを超えるスーツケースを持ち込むと、持ち込み手数料が発生したうえで、車掌の指定した場所にスーツケースを収納することになります。
荷物置き場
160cm超250cm以内のスーツケースの持ち込みに予約が必要なのは、東海道・山陽・九州・西九州新幹線のみです。
東北・山形・秋田・上越・北陸・北海道新幹線では、事前に座席を予約する必要はありません。
東北・北海道・北陸・上越・秋田新幹線で使われている一部列車では、客室またはデッキ部に、無料の荷物置き場が設置されている車両も存在します。
サイズが大きく、足元に置いたり、荷物棚に持ち上げたりするのが難しいスーツケースは、荷物置き場を活用するのがおすすめです。
荷物置き場の利用は先着順なので、大きな荷物を持ち込みたい時は早めに電車に乗り込むなどの工夫を行いましょう。
また、デッキにある荷物置き場は目が届きにくい点に注意が必要です。足元や荷物棚に置けるサイズのスーツケースで、防犯面に不安を覚える場合は、手元に置いておくことをおすすめします。
新幹線に持ち込むスーツケースは大きさに注意しよう
飛行機と同様に、新幹線にも持ち込める荷物の大きさや重さには制限があります。一般的なスーツケースで大きさが問題になることはほとんどありませんが、念のため確認しておくと安心です。
特に、東海道・山陽・九州・西九州新幹線の区間においては、160cm超250cm以内のスーツケースの持ち込みに事前予約が必要になります。
指定の座席予約を忘れてしまうと、荷物を車掌が指定する場所に収納したうえで、別途持ち込み手数料が発生してしまうので、必ず予約を済ませておきましょう。
新幹線で移動する際は、事前に手持ちのスーツケースのサイズや重さを測り直したり、置き場所を考えたりしておくことをおすすめします。