OFFERMANN HISTORY / オファーマン ヒストリー

ファミリーの情熱と
探究心から生まれた確かな品質

オファーマンは、ドイツ西部の産業都市ケルンの北東15kmほどの場所にある町ベンスブルク(現在のベルギッシュグラードバッハ)にて1842年9月22日、ヤーコブ・オファーマン氏が創設したのが始まりです。オファーマン社は当初、パッカーと呼ばれる原皮供給会社から仕入れた原皮になめしや加脂、染色などの加工を施し、"皮"を"革"に変えるメーカー、すなわち製革会社(タンナー)としてスタートしました。1870年に自らも革なめし職人となった息子フリードリッヒ・オファーマン氏らの努力により、多角化が推進され、製革技術の近代化が図られていきました。今世紀の初頭に製革業が工業的段階まで高められたのは、このヤーコブと息子フリードリッヒ・オファーマン、すなわちオファーマン社の努力の賜物といわれています。

増産のため、1927年にケルンから移転した当時の写真。ベルギッシュグラードバッハの皮革製品工場。

増産のため、1927年にケルンから移転した当時の写真。ベルギッシュグラードバッハの皮革製品工場。

最高の素材と技術が育む伝統

ジャーマンバッグの最高峰ブランド、オファーマンの製品は、シンプルで端正なデザイン、より選りの最高級素材、卓越した技術をもつ職人たちの妥協なき手仕事などが相まった、堅牢で風格あるバッグのコレクションです。全世界で高い評価を得ているオファーマンの製品は、細部にまで気を配った確かなつくり、ビジネスユースにも対応できる耐久性、新しいエグゼクティブ層にとっての実用性、そしてドイツブランドらしい美しくシンプルなデザインで支持されています。これらの数多い特徴のなかで、特に話題になるのは「革の品質」と「鞄の軽さ」です。
革の品質は「原皮の選定」と「なめし」、この2つで決まります。よい牧草を食べてよく育った健康な若い牡牛は、皮が丈夫で傷がつきにくいのに全体の重量が軽い、という特徴があります。こういった原皮をなめすと、軽くて丈夫で寿命の長い革となります。当然、その革で作ったバッグも革製にしては驚くほど軽くなるのです。
初代ヤーコブ・オファーマンがなめし工場を設立した1842年以来、160余年にわたりオファーマン社は革の品質にこだわり、商品価値の向上に努めてきました。オファーマンの伝統である「最高の素地とクラフトマンシップ」は今も絶えることはありません。

19世紀半ば、ドイツ西部ベンスブルクにタンナーとしてオファーマン社を創立したヤーコブ・オファーマン氏。

19世紀半ば、ドイツ西部ベンスブルクにタンナーとしてオファーマン社を創立したヤーコブ・オファーマン氏。

オファーマンの製鞄業は皮革製トランクの生産から始まった。写真はそのトランクの製作を表した広告用の版画。

オファーマンの製鞄業は皮革製トランクの生産から始まった。写真はそのトランクの製作を表した広告用の版画。

1922年、3代目のマティアス・オファーマン氏によってケルンに革製品製造のための工場が開かれ、革製トランクの生産の事業が立ち上げられ、それらを販売するためのショップもオープン。これがオファーマン社のバッグづくりの事始めとなったのです。この新規事業はみごとに当たり、1927年にはショップのみをケルンに残し、製革工場のあるベンスブルクに移転。これにより工場の規模は拡大し、さらなる増産体制を築くことができました。1950年代入ると年間4万個ものトランクを生産。1980年代にはアルミフレームを使用した軽く、耐久性と機能性に富んだ画期的アタッシェケースを開発し、各国のエグゼクティブらから大いに支持を得たことで、オファーマンはビジネスマン憧れのブランドとして認知されていったのです。
現在は4代目のフーベルト・オファーマン氏に引き継がれ、オン&オフのさまざまなシーンに対応するバッグや革小物などのコレクションを展開しています。現在でもなお妥協を許さない企業姿勢の象徴、そして最高品質を約束するための証しでもある、牡牛の頭部をモチーフにしたブランドマークとともに、オファーマンはドイツが誇る名門バッグブランドとして確固たる地位を築いています。

1982年、皮革製品の展示会でオファーマン社のブースを訪ねた旧西ドイツのカール・カルステンス大統領(左)。

1982年、皮革製品の展示会でオファーマン社のブースを訪ねた旧西ドイツのカール・カルステンス大統領(左)。

1980年代に発表したアルミフレームを使用したアタッシェケースの広告。

1980年代に発表したアルミフレームを使用したアタッシェケースの広告。